軟質なポリマー材料に対して硬質薄膜であるダイヤモンドライクカーボン(DLC)を成膜し、
耐摩耗性や低摩擦係数といったしゅう動特性の向上させる研究をしています。
下図は、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)とDLCコーティングを施したCFRPの往復しゅう動試験後の摩耗痕の拡大写真です。
未処理のCFRPのしゅう動痕は全体的に白くなっており、さらに摩耗痕を拡大すると炭素繊維が粉々に破壊されていることが確認できます。
一方、DLCコーティングを施したCFRPはしゅう動後も表面がDLCに保護されており、摩耗が抑制されています。

ポリマー材料に対してプラズマを用いたイオン照射を施すことで、
機械的特性の向上や硬質薄膜との密着性の向上について研究をしています。
下図は、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)とイオン照射後のPEEKの水の接触角測定時の写真です。
未処理のPEEKは接触角が90°を越え撥水表面ですが、イオン照射を行うと接触角が90°より小さく減少し、親水性のある表面になっています。
接触角の減少や親水性のある表面は濡れ性の向上を意味し、硬質薄膜のコーティングを施すことが容易になりポリマー材料の応用先が大きく広がります。

プラズマ窒化法を用いてオーステナイト系ステンレス鋼(SUS304)の医療用ドリルの耐食性を維持しながら、
耐摩耗性を向上させる研究を行っています。
下図は、未処理の医療用ドリルとプラズマ窒化を適用した医療用ドリルの骨の加工前後です。
医療用ドリルに対してプラズマ窒化を適用し,未処理のステンレス鋼と比較して医療用ドリルの逃げ面摩耗をわずかに抑制しています。
